社会三層化運動
シュタイナーは、現在の資本主義経済の行き詰まりを予言していたのだろう。社会三層化運動は、現在でも全く遜色がないものである。
社会の構造を「経済の友愛」「法の下の平等」「精神の自由」の三層化にしてそれぞれ独立していなくてはならないとしたもの。(Blog「シュタイナー、したいなあ」の社会三層構造参照)
現代社会の問題点としてのひとつの例は、収入と労働が一つになっていること。唯一、収入のためだけの労働は、他者の事を省みない行動になる。本来、収入と労働は分離しなくてはならない。
他者を省みない労働は、他者を犠牲にしてでも、環境を破壊してでも、さらには戦争を儲ける手段としてでも、富めるものはますます富み、貧しいものはますます貧しくなる。(Win-Loseの関係) その結果、社会全体が悪循環に陥る。まさに現代。
労働は、他者に対しての行為であり、他者を思いやり誠実にすることにより喜ばれ、喜ばれればこそ、そこにやりがいや生きがいを感じるものである。(Win-Winの関係)
だが単に、収入と労働を分離してしまうと社会主義になり、共同体のように運用すれば今度は、エゴが問題となる。
現代の意識のようにエゴが強いままに共同体になれば、共同体の収入からそれぞれが自分が好きなものを購入し途端に破産してしまう。(共同体の収入は多くないので)
いかに、生活を見直し消費する習慣をなくせるかが問題である。(生活の見直しを目指したのがこのサイトの主眼。コッソリとサイトの本音。)
現代は、宣伝で消費を煽ることが普通になりエゴを助長する。消費者もそれに慣れてしまい、世界情勢や環境などを考慮して消費していない。
自分にとって、本当に必要なものは何かを考えねばならない。(家計のためにも)
エゴの克服には「精神の自由」を手にいれることも重要である。精神に自由があり、自分のやりたい仕事(使命)をしていれば、人生に物足りなさを感じない。他者をうらやむ事もなく、必要のない消費もしないですむ。本当の使命であれば、他者にも喜ばれ、やりがいもあり、現代社会においても経済的にも困ることはないのではないかと思う。(一人で社会三層構造を実践していることになると思う。)
シュタイナーの経済関係の著書
社会問題の核心
Edited on:2005-07-31 19:09:42
Last Modified:2012-09-15 01:49:21