ヤマギシ
オットは大学時代、ヤマギシ食品にハマっていた。
食品にハマっていただけで、ヤマギシの「お金のいらない社会」にはハマってはいない。
現在の様に、オーガニックとか無農薬とかそんなことを気にする人は、そんなにいなかった頃だ。
ヤマギシの何が良かったかといえば、低温殺菌牛乳と有精卵である。(低温殺菌牛乳については、牛乳を飲むならば参照)
有精卵は、1kg500円ぐらいで15個ぐらい入っていたと思ったが、一人暮らしではそんなに沢山あっても困ってしまうのが普通だが、冷蔵庫に入れないで1ヶ月ぐらいしても、黄身がプルンとして新鮮そのものだった。
何しろこの品質に対する割安感がよかったのだ。
だが、大学を卒業してから数年後ぐらいたったころヤマギシがニュース沙汰となった。
ご存知の方は、以下読まなくてもよい。
ヤマギシの食品の生産場所(実顕地という)では、共同体での暮らしをしており、簡単にいえば、社会主義の共同体である。全ての財産を、ヤマギシに寄贈してこの共同体に入ることが出来る。さらには、子供がいれば、親と子供は別々に生活し、子供は、教育・しつけの名のものに体罰で農業などの仕事を無償でしなければならない。親も夫婦別々に暮らし、自分の所有するものは何一つなく、無償労働をする。
この子供への体罰がまず社会問題となった。さらには、共同体から脱退した人たちが、それまでの労働に対する給与を請求する裁判になった。(税金上、給与を支払っている事になっていたため)
ヤマギシ食品のウソという本も出版され、生産物は無農薬ではないとのことらしい。社会問題になったころに体制が乱れてそうなったと信じたい。(おいしいと思ったのはオットの勘違い?)
生産物は、農場の中の循環で生産されていることを強調していたので、バイオダイナミックに近いのかなとも思うのだが、家畜の餌は、購入していたようなので、全然違う。(バイオダイナミックでは家畜の餌もその農場で生産されなければならない。)共同体的な思想も「お金のいらない社会」と言っていたので、社会三層化運動に近いかもとも思うのだが、それに失敗して社会主義の出来損ないになってしまった感じである。
シュタイナーっぽいものを目指して失敗するとヤマギシのようになるのだろう。
Edited on:2005-08-12 23:28:16
Last Modified:2005-11-21 22:01:55