酵素玄米
玄米に塩と小豆を入れて炊き、3日間、電気ジャーで保温して醗酵させる事で、軟らかく、消化がよく、栄養満点である上、おいしくなる玄米の炊き方。(玄米の普通の炊き方参照)
元祖は、長岡式酵素玄米だと思われる。(開発には高橋信次氏が助言したとか)
他にも、似たような名前で、「玄米酵素」というのがあるが、これは、健康食品でサプリメント的なもので玄米の炊き方ではない。看板につられて、玄米酵素の研修センターへ行った事があるが、錠剤関係しか売っていなかった。これは、玄米を麹で醗酵させ粉末にしたもの。
長岡式酵素玄米を炊くには、まず、講習会に参加しなければならない。そこで、正確な材料の分量・1分単位での炊き時間などを教わった人でないと炊けない。というのが建てまえ。
そして、専用の圧力鍋、専用の電子保温ジャー、専用の自然塩サンナトリウム、専用の玄米などをセットにしたものを買わないと本当の長岡式酵素玄米は炊けない・・・。ことになっている。
講習会自体は、会場代だけで500円とかなのだが、セットが高いというか普通の値段(定価であり、普通に買えば、少しは割引があると思うという程度に高い)なのだが、酵素玄米を炊くのに必要な、普通の泡立て器やザルもセットになっており、さらに、玄米麹味噌などもセットされている。
健康になるためには、玄米だけを変えただけでは不完全で、副食も玄米を使用したものが必要というのは理解できる。が、我が家では、自家製の玄米麹味噌を毎年作っているので、不要なのだが、セットでしか売らないようだ。(本部に確認しないとわからないと返答がされた。)
また、専用の圧力釜も普通の平和の圧力鍋のようにしか見えず、我が家で6年以上も使用しているものと同じにしか見えないのだが、何らかの改造がされていると主張している。
電子保温ジャーも、保温温度を適正に調整された専用のものと主張するのだが、どう見てもよく見る業務用のジャーにしか見えない。
最初は、その主張をまるっきり信じていたが、Mixiで「小豆玄米(我流酵素玄米)」というコミュニティーがあり、専用のものを使用しなくても炊ける事を実験した人が結果を報告しているのである。(Mixiに入ってない人は、見れなくてごめんなさい。)
それどころか、圧力釜でなくても、家庭用のジャーでも出来たという人までいる。
結局、圧力鍋と電子ジャーを売り、塩と玄米を継続してそこから買わせるための販売手法ではないかとの疑問がよぎる。しかし、酵素玄米のうまく炊き上げるには、講習会で言われるとおりのやり方を忠実にしたほうが成功率は高いだろう。
我が家では、5合を1日で食べてしまうので、3日間保温を実現するには、1.5升以上の玄米を内釜で一度に炊く必要があり、ほとんど不可能と判断しました。(2日毎に1日3回ご飯を炊く勇気があれば・・・。ジャーも沢山必要だし。)
定食屋、弁当屋、旅館などで、玄米ご飯で商売するのであれば、これほど、最適な玄米の炊き方はない。古くなればなるほど醗酵し、味がよくなるらしいので、ご飯を売り切らなくてもよいのである。
玄米をうまく炊けない人が、玄米をうまく炊きたいと思うのであれば、この高価なセットを一度買って、正確に炊けるようになるまでしばらく実践したら良いと思います。(1年くらいは続けたほうがいいでしょう。)それから、自分なりの方法を模索するために実験してみるとよいのではないか。我が家は、玄米の炊き方を試行錯誤で、何年もかけましたので、玄米の炊き方の基準として捉えるのもいいかもしれません。
ただ、この酵素玄米を常時食べることがよいことかどうかは疑問に思うところ。噛まずに飲み込んでもいいぐらい消化がいいと講習会で先生がおっしゃっていました。そして、できるだけたくさん食べることがよく、赤ちゃんの離乳食にもなるとか。
マクロビでは、玄米を食べることも重要ですが、1口を100回以上噛むとか、噛むこと自体も重視しています。噛むことを重視するのは、噛むという動作による身体への刺激・影響(顎の筋肉が鍛えられるとか、歯の噛み合せが悪いと体を歪ませると言われるほど噛むことの影響は大きいと思われる)、唾液の分泌の増大なども重視していると思います。一時的に、酵素玄米を取り入れることはいいとは思いますが、健康体の方が長期間に及んで常時摂取するのは疑問です。(マクロビも、1ヶ月だけ厳密にすることは推奨されていますが、それ以上長く厳密にすることは推奨されていません。)
Edited on:2005-10-24 16:41:04
Last Modified:2009-06-01 20:07:23